生と死の拮抗 過去という劇物にうかつに触れるな

かつてのイラスト部の顧問に「過去なんて振り返っちゃダメだよ~」と言われました

 

🔷幻影の記憶だけを取り戻すはずが人生の記憶まで掘り起こしてしまった話

私のこよなく愛する3Dエロゲメーカー「Illusion」が活動終了するとのことで、ジンコウガクエン2のスクショが入っているボロいノートPCを開くのがきっかけだった

スクショを回収して満足かと思いきや、何のデータ他に入ってるっけ?と思い、デスクトップからDドライブまで総点検をしてみた

昔のMOD、2016-2021年のtwitterのバズスクショ、当時ハマってたジャンルのエロ画像、そして高校~短大卒業の写真が残っていた

 

高校は同レベルの学力しかいない女子しかいないもので、ゴミの集まりの義務教育時代とは違い、水を得た魚となり、調子をこいて休日にレイヤーやってたりでPENTAX K-30というデジタル一眼レフカメラなんてものを持っていた。完全に調子こき太郎である。

そう、一眼で撮影した写真が残っていた。

卒業式、なんらかの調理実習、なんでもない日常。

 

写真を見ても名前がハッキリとわかる奴が数名しかいない。

それでも、高校は楽しかった記憶があり、せいぜい欠席は年1程度で通えるほど体力気力を当時の私は持ち合わせていた。

 

なぜ現在の私は高校の時の体力気力を持ち合わせていない? 

みんな何してる? 生きてる? 死にたいって思ってるのは俺だけなの?

現在の自分と過去の自分に乖離がある。なぜそうなったのか。私には分からない。忘れてしまったからだ。辛さだけを残して。

 

🔷死ぬ存在が多すぎる

熱中症(多臓器不全)でアスクビクターモアは亡くなり、長寿猫のナナちゃんも天国に行き、左海誠二は急性心筋梗塞で急死し、名前は忘れたがメイクが上手な可愛いインフルエンサーもいなくなってしまった

生きるべき存在がなぜ命を継続することができず、俺みたいなもんが生きてるのかが分からない。俺を置いて逝くな。

 

🔷なぜ俺は生きている?

過去を振り返り、「毎日朝起きてギリギリダッシュでバスに乗って遅刻せずに授業を受けて帰宅するを週5でできてた」とか「なんだかんだテスト勉強も頑張ってた」とか「人間関係の構築が現在よりはるかにできていた」など数えると暇がないのだが、とにかく今の俺は廃用されている。生きる産業廃棄物みたいなものでとにかく「生きている価値を見出せない」のである。

 

🔷「鬱病です」

今日、テレワークのはずの父が休みだと言い、「病院まで送ってく?」などと言い出すので「送ってくれるなら診察付き添って」と要求。成功。

上述した精神状態なもんで、ゴミみたいなメモを受付に渡す。些か記憶はないのだが、呼ばれるまでに20分はかかっただろう。

毎度のことながら、twitterに上げたようなメモを毎回のように医者に見せ、「最近どうしてる」だの薬継続するだの予約だのと会話をし終了する。

ところがどっこい、今日に関しては「鬱病」と確定診断が下り、トリンテリックス10mg(S-RIM)の処方がなされた。

とうとう来たか。鬱病の診断。11か月かかったね。

 

🔷鬱病って言われようが言われまいが、かつての母校に行くことは変わらなかった

父は「用事があるから病院終わったら解散でいい?」と言い、私もそのほうが都合が良いので病院の駐車場で別れ、バス停で高校前まで向かう。せいぜい2個の距離なのだが、土地柄長い距離を歩くハメになることは分かっていたので、歩く気はさらさらなかった。

高校生活3年の記憶を取り戻す暴挙をする夏――

 

🔷俺が思い出せていないだけで全学年の担任は覚えていてくれていた

母校には来校者用の受付があるのだが、明らかに現在の自分は精神異常者かつ見た目も浮浪者であり、かつての写真がないと卒業生として認識されないのではないか?と思い、3枚ほどの写真のtwitterのDMに送り、証拠品として写真を見せて入るといったことをしていた。

そ ん な 必 要 は な か っ た 。

受付で出てくれた先生が体育担当の覚えてる人で「いたんだ!?」ってなって「あ~助かる」ってなった。

めでたいことに相手方のほうが先に覚えていたようで「記憶力怖っ」となったのは秘密である。

来校者バッジという免罪符を貰い、イラスト部の部室に行く。そこにはかつての顧問がまだ存在しており、旧式の扇風機を回し、椅子を倒し横になり、テーブルに足を乗っけていた。間違いない。

「覚えてないと思うんですが、2015年3月に卒業した〇〇です」

「覚えてないねえ」

「昔のことを思い出して来てみたんです」

「過去なんて振り返っちゃダメだよ~」

顧問は相変わらずどこか雲を歩くような人なのだが、人格者であり、人生の達人なのである。

肝心の授業内容はとうの昔に忘れてしまったが、嘉門達夫の曲を流して何かを力説して、美術部(絵画部?)とイラスト部の顧問を掛け持ちしている謎に満ち溢れた人である。

労働の話をしてみると「教職やってる立場で言うことじゃないけど、どこでもいいんじゃない?」とか言ってくれました。適当な返答。そう、それが白井ismなのである。

※実名です

 

職員室に行けば誰かに会えるかな?と思い、職員室の扉前の先生の席順を確認する。そういえば在校中もこんな表があったな。と。

職員室の入り方、こういうものもあった。社会不適合者の今の俺に必要な紙だと思い、3回ノックし入室する。

そこは誰か分からない、名前が思い出せない人も沢山いたのだが、職員室の奥へと歩みを進めると、かつての3年2組の担任が何かを思い出したような顔をしているのだ。

「すみません……2015年3月に卒業した〇〇です……。覚えてますか?」

卒業式後の教室で撮った集合写真の拡大した部分を見せる。見せなくても名前は覚えられていたし、なんなら+25kgの体でも面影があると言われた。なんだこれ。

「さっき病院で鬱病って言われたし、昔のデータ残ってたんで最期に行くか~と思ってきてみました」

「何度でも来なよ~」

となんだかんだ話が盛り上がり、連鎖的に1,2年の担任はどこだどこだとなり、全担任とエンカウントすることができた。一人はハゲから髪を伸ばすといった暴挙をしていたが、それ以外は全然誰も変わっておらず、見た目もそのままだった。妖怪?

 

「自己肯定感低いんじゃない?」

「ズバズバとした物言いが好き」

「マーボーって呼ばれてたね」

「公立だと教員転勤になるから知ってる人いなくなるからここは変わらないよ」

 

何かこんなことを言われて「ああ、そうだったな」と思い出したりした。どんだけ記憶ないんだ。

結局母校で2時間くらい立ち話していた。長すぎるだろ。

 

関係ないが、帰る前、職員室前に「廃棄予定の学校教材、自由に持ち帰りください」とズラァ~と一般流通では買えないであろうものが鎮座していた。

せっかくなので2021年の国語便覧をいただいてきた。暇なときにでも読もうと思う。今の便覧って創作のやり方ってページあるんだって感銘を受けたので。

 

🔷思っていた以上に光WIN

死ぬ前の記憶収集のために行ったはずの学校で光属性をモロに喰らい「人生まだ捨てたモンじゃねえな」と思えるようになってしまった。

近くの公立高校の受験に落ち。私立の学校に通うことになったときは「ああ……親に高い金払わせるのか……」と思っていたのだが、近くの公立高校は中学のゴミクズの掃きだめが沢山いたのだ。下手に合格していても高校中退している可能性があったのだ。この点に関しては親に感謝している。勝手に産み落としたんだから当然だよなあ?

 

長くなってしまった。

とりあえずトリンテリックスの効果判定、デイケアには鬱病ですと言われたこと、薬が増えたことは伝えようと思う。

ありがとうございました。